相馬市の実家・空き家を手放したい方へ|補助金と災害区域の注意点

相馬市の港町に建つ古い日本の戸建て住宅

相馬の実家、誰も住んでいないまま何年も経ってしまった…

盆や正月に帰省するたび、傷んでいく実家を見て気が重くなる。

相馬市のご実家や空き家を前に、そんな思いを抱えている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、相馬市は災害危険区域の内か外かで売り方が大きく変わる市です。区域外で状態のよい家は、空き家バンクや地元の不動産会社を使った仲介で動かせる可能性があります。

一方、区域内や築古で買い手がつきにくい家は、訳あり物件の買取も比べるのが堅実です。買取は仲介より安くなりやすい点は、先にお伝えしておきます。

この記事のポイント
  • 相馬市の空き家率は令和5年(2023年)で18.77%。平成30年の15.93%から上がっています
  • 津波被害の大きかった大浜など6地区は災害危険区域。住宅の新築・増改築・移転が禁止されています
  • 空き家バンクは市が運営し、登録は無料。ただし市は交渉・契約に関与しません
  • 仲介手数料補助は受付停止中(2026年8月時点)。中古戸建の成約相場は未確認のため、査定は複数社で比べるのが安心です
目次

空き家率が18.77%まで上がった相馬市の現状

相馬市の空家等対策計画(概要版)にある住宅・土地統計調査の数字を並べると、空き家は着実に増えています。

調査年空き家数空き家率
平成20年(2008年)1,920戸12.77%
平成25年(2013年)2,070戸13.72%
平成30年(2018年)2,910戸15.93%
令和5年(2023年)3,040戸(総住宅16,200戸) 18.77%

そのうち賃貸・売却用などを除いた「その他の住宅」は1,490戸(11.38%)です。

令和5年度の市の現地調査では、空き家候補が419件、継続して観察する物件が49件とされています。対策計画の期間は令和7〜11年度(2025〜2029年度)です。

人口は31,736人、13,779世帯(2026年8月1日現在の推計、市公式)。

2020年国勢調査では34,865人、高齢化率31.2%(全国28.8%)でした。

市の人口ビジョン3.0(令和7年3月)では、2040年に29,434人、2050年に24,695人と推計され、転出超過が続き、特に20〜24歳の女性の流出が目立つとされています。

買い手になり得る地元の若い世代が増えにくいという点は、売却の難しさにつながると考えられます。

相馬市の地価と、中古戸建の相場を見るときの注意

地価は民間の集計サイト(tochidai.info)が国土交通省・県のデータをまとめた二次情報で見ると、次のとおりです。いずれも目安であり、個々の家の売却価格を示すものではありません。

項目価格前年比・備考
令和8年(2026年)公示地価(全用途平均)34,860円/㎡前年比-0.94%
同・住宅地平均約11.1万円/坪前年比は未記載
令和7年(2025年)基準地価(平均)25,671円/㎡前年比-1.54%
同・住宅地平均約7.8万円/坪前年比は未記載
1995年のピーク時約21.8万円/坪 約49%低下

公示地価と基準地価は調査地点が違うため、数字が離れて見えるのは自然です。ここで大切なのは、土地の価格と、建物付きの中古戸建が実際に売れる価格は別物だということです。

相馬市の中古戸建の成約相場は、今回の調査では確認できていません。国土交通省の不動産情報ライブラリでの取引価格も未取得です。

そのため、相場を断定せず、実際の査定額で判断するのが安全です。

地元の不動産会社と一括査定を併用し、最低でも2〜3社の見立てを見比べてください。

海に近い土地は先に確認を|津波被害と災害危険区域

相馬市の売却で見落としやすいのが、津波の影響です。

市の震災資料によると、津波は大洲海岸から約3.7km内陸の国道6号バイパスまで到達し、被災水田は1,102ha、全壊1,097棟、住宅被害は合計5,848棟(2021年11月末現在)に及びました。

これを受け、市は2011年10月31日に災害危険区域を指定しました(2013年3月19日に一部改正)。

区域は大浜など6地区で、住居(住宅・共同住宅・宿泊施設)の新築・増改築・移転は禁止、店舗・工場などは可とされています。

区域内の土地は、住宅用としては買い手が見つかりにくくなると考えられます(推測を含みます)。

ただし、個々の土地が区域に入るか、どんな扱いになるかは、市の災害危険区域のページと津波ハザードマップで要確認です。

なお、原発事故に伴う避難指示区域が相馬市に設定されたかどうかは、今回調べた一次資料では確認できていません。気になる方は市の担当課に確認してください。

相馬市空き家バンクは「掲載して待つ」仕組み

相馬市の空き家バンクは、市の建築課が運営しています。公式ページで確認できる主なルールは次のとおりです。

項目ルール
費用 登録・利用申込は無料
所有者複数いる場合は全員の同意が必要
掲載市が現地調査と撮影を行ったうえで掲載
交渉・契約市は関与しない
仲介手数料登録事業者に頼む場合、成約時にかかる
登録事業者6社(2025年12月18日更新時点)

つまり、バンクは「掲載の場」であり、価格交渉や契約の段取りは自分か登録事業者が担う形です。

手間を減らしたい方は、登録事業者に仲介を頼む前提で考えるとよいでしょう。公式情報は相馬市の空き家バンクのページで確認できます。

補助金は受付中でも売主向けとは限らない

確認日は2026年10月6日です。補助金は年度ごとに内容や受付が変わるため、最新は必ず公式ページで確認してください。

制度内容(目安)受付状況
空き家改修等支援事業補助金改修費は最大180万円(二地域居住は96万円)4月15日〜10月30日、予算到達で終了
空き家仲介手数料補助金購入者・所有者それぞれ上限10万円 予算上限で受付停止中
移住支援金・住宅取得支援事業補助金など金額は今回未確認 公式で要確認
空き家の解体補助・家財処分補助公式ページでは確認できず 企画政策課に要確認

改修補助では、清掃費は最大36万円、地域活性化加算は最大60万円とされています。対象は県外移住者、子育て・新婚世帯、被災者などです。

対象の建物は、3カ月以上使われていない一戸建て等です。受付期間の曜日から令和8年度と考えられますが、年度は公式で要確認です。

仲介手数料補助は、登録事業者を通した売買契約が条件です。2026年8月13日更新時点で、予算上限により受付停止中と表示されています。

改修補助の対象は買う側や使う側で、売主が直接もらえる性質ではありません。ただ、買い手に使える制度があることは、売り出しの際の説明材料にはなります。

詳細は改修等支援事業補助金のページと仲介手数料補助金のページをご覧ください。

売れにくいと感じたら買取も選択肢に|ラクウルの考え方

人口減と転出超過の中では、売り出してもなかなか問い合わせが来ない、という事態は十分あり得ます。そんなときのために、あらかじめ「いつまで仲介で待つか」を決めておくと気持ちが楽になります。

買取は、業者が直接買い取るため、売却までの期間が短く、残置物や傷みをそのまま任せやすいのが利点です。

その反面、仲介で買い手が見つかった場合より価格は低くなりやすいのが一般的です。

災害危険区域に近い土地や、築古で傷みの大きい家は、条件によって引き取りを断られることもあるため、まず査定で可否を確かめる必要があります。

訳あり物件の買取に強いラクウルの評判や使い方は、次の記事で確認できます。

事故物件(人の死が関わった物件など)の場合は、専門の窓口もあります。

災害危険区域が気になる土地や、築古で買い手が見つかりにくい家は、先に無料査定で引き取りの可否と金額感を確かめられます。

迷ったまま空き家を持ち続けないために

相馬市の空き家率は5年で15.93%から18.77%へ上がりました。周りが空き家だらけになる前に、動くかどうかだけでも決めておくと選択肢は広がります。

まず手元の情報を整理しましょう。

① 家と土地の名義、相続の状況を整理する

② 災害危険区域・津波ハザードマップ上の位置を確認する

③ 空き家バンク登録事業者へ相談する(市の建築課)

④ 仲介の査定と買取の査定を両方取り、金額と期間を比べる

「帰省のたびに気が重い」「誰に相談すればいいかわからない」「手放して後悔しないか不安」。そう感じて先延ばしにしてしまうのは、誰にでもあることです。

ただ、査定は無料で、金額を知っても売る義務はありません。事実を見たうえで決めれば、後悔は小さくできます。

無理に急がず、まずは選択肢を広げるところから始めてください。

売るかどうか決める前に、買取の金額感を知っておきたい方はこちらから確認できます。

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